一緒に歌いたい

2020年04月24日

近頃、とても苦しい。


毎日、その日死んだ人の数が報じられ続けるニュースに、


苦しい気持ちを言葉に出しても許される相手が、手の届くすぐそばにいないことも、

その人の温度を恋しいと思うわたしも、

不安定な月のリズムに向き合えない体も。

家族との距離が近すぎる毎日も。


恋人の優しさに気付けない、情けないわたしも。


(彼は、怒っていないだろうか。

 こころから愛を伝えたい、いますぐにでも。

 抱きしめながら。)



それでも少しだけ仕事に行く。

時間を短くし、なるべく太陽の下を歩くようにしている。



スカートの丈を少し上げてから、出かけることにした。

その間に洗濯物を外に出せば、程よく乾くだろうし、

ピンでとめてさえおけば、今日の夜にでもまつり縫いができる、

そうすれば明日着たくなってもすぐに間に合う。



また彼女のCDをかけた。


歌詞カードをめくる、


わたしの拙い韓国語のリスニング、

それでもこの言葉を、わたしは愛している。

心の底から。



一緒に泣きたい、

ではなく、

一緒に歌いたいだった。



歩かないと外に出られないように

歌わないと存在しないように

でも明日を待つように

明日が来ないように


一緒に歌いたい

一緒に踊りたい

ずっと会いたい

遊ぼう


そういう歌だったことに、今初めて気がついた。



歌い続けることを目的地にしよう、

そうすれば苦しくない。


作る、描く、ということばを、

歌う、に置き換えて、

そのイメージのまま伸びやかにあろう、



そう彼女がおしえてくれた。





m.


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